日本では、電子書籍を売って生計を立てることは難しいのが現状です。
これまで様々な企業が、日本に電子書籍を普及させようと試みたものの失敗に終わってきました。
その主な理由として日本ならではの2つの要因があります。
日本人はモノに価値を感じる文化があるため、目に見えない電子書籍よりも紙の本を利用する傾向にあります。
また、Webサービス登場の頃から、電子媒体のものは無料で利用してきているため、潜在的に“電子=無料”という意識が植え付けられてきました。
それにより、有料の電子書籍の売り上げが伸び悩んでいるのが現状です。
電子書籍は、紙の出版に比べて原価を非常に安く抑えられるため、各出版社が電子書籍を世間に普及しようと試みましたが失敗に終わってきました。
2015年の調査によると、スマホ利用者のうち有料電子書籍を利用している人は 5%程度に留まっているのが現状です。
この5%の読者(スマホ人口が5000万人と換算して約25万人)を東野圭吾さんなどの著名な作家と取り合うとなると、新人作家の電子書籍をヒットさせるのは 至難の業ということが予想されます。
アメリカで電子書籍が普及した主な理由の1つに消費者と書店の距離があります。
アメリカは広大な土地があるがゆえに、本屋さんに行くにも車での移動が一般的です。
車を使うほど消費者と書店の距離が遠いため、様々な本を自宅にいながら買うことができる電子書籍は、爆発的に利用されるようになりました。
では、日本はどうでしょう。
日本には、各駅に1つは書店があるといっても過言ではないほど、たくさんの書店があなたのすぐそばにあります。
そのため、ほしい本はすぐに手に入れられますし、書店でしっかりと内容を見て買うことができるので電子書籍の必要性がありません。
ゆえに、スマートフォンがこんなにも普及した現代でも、電子書籍は流行らなかったのです。
電子書籍が普及していないとは言ったものの、ここ2、3年で電子書籍が普及されつつあるのも確かです。
では、今どのような書籍が売れているのでしょうか。
次のページでは、 『今売れている電子書籍の特徴』と 『駆け出しWeb小説家が自分の書籍を売る方法』について紹介します。
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一部画像提供元:JewelSaviorFREE( http://www.jewel-s.jp/)