前の記事( 電子書籍が日本では売れない2つの理由)では、日本で電子書籍が浸透していない理由を簡単に解説しました。
ですが、普及していないとは言っても、その中で売れている電子書籍もあります。
今回は、それらの書籍が売れている理由を事例を交えつつ紹介します。
電子マンガは、電子書籍の各ジャンルの中でも最も売れているといっても過言ではありません。
電子マンガは、本屋では人目を気にして買えないようなマンガを気軽に買うことができるため、電子書籍の走り掛けから多くの人に利用されています。
これに引き続き、2012年ごろから登場したマンガアプリ(マンガボックスやcomicoなど)によって、電子マンガの人気の波はより一層高まったと言えます。
最近では、NARUTO-ナルト-やワンピースなどのマンガが一日一話無料で読めるアプリも次々と登場してきました。
この “アプリ化”の取り組みこそが、電子マンガがここまで多くの人に使われるようになった理由だと考えられます。
人間は、自分の欲求を満たすためにお金を使う傾向があり、それによって欲求が満たされたときに満足感を感じます。
マンガアプリは、この人間の特徴を上手く利用して売り上げにつなげています。
マンガアプリは、様々なマンガを無料で読むことができますが、1回に1話ずつしか更新されません。
これは、読者の『続きを読みたい欲』を高めて電子マンガの購入へつなぐ出版社の戦略です。
この戦略の良いところは、読者は電子マンガを購入することで『続きを読みたい欲』がもれなく解消されるので、高い満足感を与えることができることです。
各出版社がこの戦略を取りはじめたため、売れる電子マンガの要素として以下の2つが主に重要となっています。
① 長編マンガ
② マンガ内のバトルや恋愛のイベントが数多く発生する
まず①は、短編マンガでは読者の『続きを読みたい欲』を高められないため、長編で読者を焦らすマンガが売れるため重要となります。
また②は、読者が続きが気になるイベント発生が頻繁にあることで、電子マンガの購入へ促すこと機会が多く取れることが理由となっています。
電子小説では、すでに有名な作家さんの書籍がそれなりに売り上げを確保しています。
これは既存のファンがいることと、有名作家としての世間での知名度が大きく作用しています。
また、有名作家の書籍は売れることが見込まれるため、出版社も書籍の広告費を莫大に増やして宣伝します(電車内で見かける中刷り広告など)。
これらのように、 知名度・ファン・お金が全てそろってやっと売れるのが、電子書籍業界の現状となっています。 ※例外はあります。
それゆえ、知名度もファンもお金もまだない新人作家が、電子書籍を販売して生計を立てることは至難の業になるでしょう。
高校生や大学生、就職したての若者などお金がない新人作家が、ファンを獲得しつつ知名度を拡げる方法は “書籍アプリ”の配信にあります。
ノベルラボでは、無料で書籍アプリを配信することで、ファンをつけていく方法を推奨しています。
しかし、無料配布することで印税の入らないのでは、あまり意味がありません。
ノベルラボでは、あなたのWeb小説を無料書籍アプリとして出版することで、読者を集めつつ印税収入を得られる方法を紹介しています。
続きは『 Web小説家が書籍アプリ出版するメリット・デメリット』をご覧ください。
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